発言数 698
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22:38:31 akira\10 -> akira_10
22:39:21 (GM20) 【魔獣】
22:39:21 (GM20)  DB-383 忍兎刃
22:39:21 (GM20) 【魔獣発現場所】
22:39:21 (GM20)  四国
22:39:21 (GM20) 【事件の状況】
22:39:22 (GM20)  最近、大量殺人事件が発生しているが、目撃者の情報によると、犯人は身長1メートルくらい、頭巾はしていない、忍者装束の兎だそうである。
22:39:27 (GM20)  聖石によって調査した結果、魔獣と認め、忍者装束をまとい、相手を切り刻む兎であることから、忍兎刃と呼称する。
22:39:30 (GM20) 【連絡所】
22:39:32 (GM20)  神社
22:39:34 (GM20) 【キーワード】
22:39:36 (GM20)  兎、かわいい、仮面
22:39:40 (GM20) 【参加者】
22:39:42 (GM20) <隠者>の騎士 ib(イヴ)【PL:ミュー】
22:39:46 (GM20) <星>の騎士 遠野流 【PL:メム】
22:39:50 (GM20) <女帝>の騎士 綾羅木 晃[妖斗]
22:39:52 (GM20) 【GMより】
22:39:56 (GM20)  久しぶりのベテラン&比較的新人さん2人という構成です。
22:39:59 (GM20)  能力は申し分ないですが、どうなるか予断許さないですね
22:40:02 (GM20)  楽しみです。
22:41:17 (GM20) ■□■ 魔獣戦線 セッション ■□■
22:41:17 (GM20) ■□■ DB-383 忍兎刃 ■□■
22:41:17 (GM20) ***プロローグ***
22:41:17 (GM20)  忍術
22:41:20 (GM20)  忍術の忍は、「刃の下に心」と書く
22:41:22 (GM20)  心を殺し、機械のように任務を遂行する
22:41:26 (GM20)  それが「忍」である
22:41:34 (GM20)  ……とはいえ、ただのコスプレだし
22:41:38 (GM20)  やりたいようにやるだけさ
22:41:53 (GM20)  そもそも、人でもないし、ウサギだし
22:42:01 (GM20) ■□■ 登 場 フ ェ イ ズ ■□■
22:42:03 (GM20) 時間:45分[1シーン:15分]
22:42:05 (GM20) 目的:魔獣の事件の調査に向かう
22:42:15 (GM20) ***シーン 流 ***
22:42:17 (GM20) ――耳に残る、呼ぶ声。
22:42:21 (GM20) 『流さん、皆心配してますよ。 皆を護らなくていいんですか?』
22:42:26 (GM20) 『流くん、強くなるって言ってたよね?』
22:42:30 (GM20) 『無事戻れたら女装なり何なり罰ゲーム、って事で』
22:42:34 (GM20) 『何の為に東京に行ったんだよ!』
22:42:38 (GM20) ……嗚呼、あれから二月ほど経つのか。
22:42:42 (GM20) その二月、俺は何をしたっけ。
22:42:44 (GM20) …ああ、先生とクローズさんと戦って、それから悠香さんと暁くんに会って……
22:42:47 (GM20) この力は、どうも《平和》にする事を許してくれそうにないが。
22:42:52 (GM20) ふと、声が聞こえた
22:42:54 (GM20) ――おいおい《かえらない》って言っといて何だァ? 振り返ってるじゃねえかよォ
22:42:57 (GM20) ケタケタと嗤う声は、紛れもない自分の声であったが、それは自分の唇からではなく、水面下で揺らめいているもう一人の自分――つまるところ《斉天大聖》の自分だろう
22:43:04 (GM20) 「…何だよ。お前には関係のない話だろ。」
22:43:06 (GM20) ――関係アリアリだぜ? それにしたって、お前の《ソレ》は僕を邪魔するしか能がなさそうだなァ。
22:43:11 (GM20) ソレ、とはきっと蔵から掘り出してきた霊鏡と耳飾りの事だろう。
22:43:14 (GM20) 元々は制御する為であるから、それ以上でもそれ以下でもないが、幼馴染みが言っていた気もする。
22:43:19 (GM20) 『あー……それさ、何か代によって違うんだよね。性能がさ。射水と調べたけど、どうも前の代の性能はお前と正反対だったらしいよ。
22:43:23 (GM20)  ……と言うことは、だ。まだお前は未熟者であり、その力に慣れていない、って所だ。まぁ、俺と射水からは何も言えないけど、頑張れよ。』
22:43:29 (GM20) 「……お前は、俺であって、俺じゃない。」
22:43:31 (GM20) ――ま、今はそう思っておけばいいだろ。精々、俺が乗っ取るまで生き延びてる事だな。
22:43:34 (GM20) そう言うと、水面下に居た奴の姿は消えた。
22:43:38 (GM20) (忠告どーも。だけど、所詮は《夢》だ。)
22:43:40 (GM20)  ・
22:43:42 (GM20)  ・
22:43:44 (GM20)  ・
22:43:46 (GM20)  ・
22:43:50 (GM20) 7月某日。
22:43:54 (GM20) そしてまた、彼は目が覚める。
22:44:00 (GM20) 故郷の子供たちの手紙を見ながらいつの間にか眠ってしまったらしい。
22:44:03 (GM20) 中には似顔絵もあり、思わず口元が綻ぶ。
22:44:07 (GM20) (可愛いなぁ…この子も生まれたときは小さかったのに、大きくなって…)
22:44:10 (GM20) 思えば七夕まで僅か。
22:44:12 (GM20) また、顔を出そうかと思い、考えている時だった。
22:44:17 (GM20) ヒグラシのなく声と同時に、彼の携帯が鳴り響いたのだった――/
22:45:23 <Nagare_10> 「もしもし、遠野です。」と少し眠たげな声で応答します/
22:46:02 <GM20> 清水「おはようございます。円卓の騎士本部清水です。お時間よろしいでしょうか?」/
22:46:20 <Nagare_10> 「ええ、大丈夫ですよ」/
22:46:48 <GM20> 清水「早速ですが、魔獣討伐を依頼したいのですが、よろしいでしょうか?」/
22:47:44 <Nagare_10> 「…ええ。分かりました。すぐ行きます」と返答しながら準備をして、シーンチェンジで/
22:55:30 (GM20) ***シーン ib ***
22:55:30 (GM20)  登場フェイズ希望
22:55:30 (GM20) ─某日深夜・メティア家本部、イヴの書斎─
22:55:30 (GM20) イヴは一面に本が広がる自身の書斎で、玉座をも連想してしまう程の華やかな椅子に腰かけ、洋書を広げていた。
22:55:33 (GM20) 彼女の傍らには、エージェント風のスーツと黒いミニスカートを着用した白髪の少女、ホワイト・メティアが佇んでいる。
22:55:38 (GM20) イヴ「そうそう、ホワイト」
22:55:40 (GM20) イヴ「退魔士の仕事として、明日から四国に行かなければいけないのよ」
22:55:43 (GM20) イヴ「だから、しばらくここを開けるわね」
22:55:45 (GM20) ホワイト「かしこまりました」
22:55:47 (GM20) ホワイト「ブラックは今ブラジルのリオデジャネイロ支部にいますし、寂しくなります」
22:55:50 (GM20) ホワイト「メティア四天王“道化師”マーブルもブラックに同行していましたね」
22:55:53 (GM20) イヴ「二人はワールドカップを利用して、その裏で陰謀を巡らせていたわね」
22:55:58 (GM20) それは、申請を通した事を除いてイヴからは直接口出しをしていない、ブラックとマーブル二人で発案、実行されている陰謀だった。
22:56:02 (GM20) 報告を聞く限りでは、順調に計画が進んでいるようだ。
22:56:06 (GM20) もっともメティア家の最高幹部が二人も関わっているような計画が失敗する事などまずないのだが、敵側に騎士クラスの戦力がいる状況などの例外は一応ある。
22:56:12 (GM20) ホワイト「ところでイヴ様」
22:56:14 (GM20) ホワイト「こんなの付けてみませんか?」
22:56:18 (GM20) そう言ってホワイトが満面の笑みで取り出した物は、うさ耳のカチューシャだった。
22:56:21 (GM20) 訳が分からず、首を傾げる。
22:56:26 (GM20) イヴ「なんでうさ耳……?」
22:56:28 (GM20) ホワイト「イヴ様なら、こういうかわいいアクセサリーが似合うと思うのですよ」
22:56:31 (GM20) イヴ「それをつけるメリットは何かしら?」
22:56:33 (GM20) ホワイト「わたくしが喜びます」
22:56:35 (GM20) イヴ「正直ね」
22:56:39 (GM20) 結局のところ、その日ホワイトが喜ぶ事は何も起きなかった。
22:56:50 (GM20) ─二日後昼間・四国のとある町─
22:56:52 (GM20) そこは、どこかのどかな雰囲気を感じさせる町だった。
22:56:54 (GM20) ブロンドの髪の女の子イヴは、そんな町並みの風景を眺めながら街道を歩む。
22:56:57 (GM20) しばらく歩くと、白うさぎを抱いてベンチに座る少女を見つける。
22:57:00 (GM20) どこか暗い雰囲気を漂わせた少女だった。
22:57:02 (GM20) その少女にイヴはにっこりと微笑み話かける。
22:57:06 (GM20) イヴ「こんにちは。あなたが宮野静音さんね」
22:57:08 (GM20) イヴ「私はイヴという者よ」
22:57:10 (GM20) イヴ「そうね……分かりやすく言うなら、探偵のような事をしているわ」
22:57:15 (GM20) そう言いながらイヴは、退魔士としての名刺を少女に差し出す。
22:57:19 (GM20) メティア家の創設者にして、この世界の闇の権力者たるイヴ。
22:57:21 (GM20) だが彼女は普段、何の権力も持たない無名なただのいち退魔士を装っていた。
22:57:24 (GM20) この退魔士としての顔は、イヴが個人で、表立って行動するために用意されたものだ。
22:57:29 (GM20) 静音「……随分と小さな探偵ですね」
22:57:31 (GM20) 静音「まあいいでしょう……。それで用件はなんですか?」
22:57:34 (GM20) イヴ「そのうさぎを私に引き渡してくれるかしら? あと、わざわざ『小さな』とか言わなくてもいいのよ……」
22:57:38 (GM20) 静音「何のためにうさぎをあなたへ?」
22:57:40 (GM20) イヴ「守秘義務だから詳しい事は言えないけれど、そのうさぎを飼い主のもとに返してあげるのよ」
22:57:43 (GM20) 静音「嫌です」
22:57:45 (GM20) 静音「まろんの今の飼い主はあたしです。あなたになんて絶対に渡しません」
22:57:48 (GM20) イヴ「そのうさぎ、まろんと名付けているのね」
22:57:50 (GM20) イヴ「いつから仲良くなったのかしら?」
22:57:52 (GM20) 静音「……一ヶ月ぐらい前です」
22:57:54 (GM20) 静音「このベンチで拾って、今も大切に育てています」
22:57:56 (GM20) イヴ「一ヶ月……思い入れもあるでしょうね……」
22:57:58 (GM20) イヴ「でも、まろんをずっと愛して、ずっと一緒にいた飼い主がその子の帰りを待っているのよ」
22:58:01 (GM20) イヴ「お願い、まろんを飼い主に返してあげて……」
22:58:07 (GM20) まろんを撫でながら、優しく笑って静音にお願いする。
22:58:09 (GM20) さすがに静音もこれ以上粘る事もできずに「……はい」と返事して、まろんをイヴに引き渡した。
22:58:12 (GM20) イヴ「ごめんね……。ありがとう」
22:58:14 (GM20) 静音「……いえ。あなたも、あたしから大切なものを奪っていくのですね……」
22:58:19 (GM20) 静音はイヴを睨んだ後、走り去ってしまう。
22:58:21 (GM20) それから、イヴは人のいない広場へと移動すると、その表情が不敵な笑みへと変わっていく。
22:58:24 (GM20) そしてあろう事か、うさぎを投げ捨てるかのように放り投げた。
22:58:27 (GM20) うさぎはアクロバディックに一回転すると、綺麗に足から着地に成功する。
22:58:32 (GM20) イヴ「もう口を開いてもいいわよ、闇の者」
22:58:34 (GM20) 白兎「わしの正体には気付いているようじゃな、小娘風情が……」
22:58:37 (GM20) 白兎「どうやら“こちら側”の人間のようじゃな」
22:58:41 (GM20) なんと、うさぎが喋り出した。
22:58:43 + ayato (ayato!ayato@i121-115-14-146.s05.a002.ap.plala.or.jp) to #魔獣舞台
22:58:43 (GM20) しかもやけにじじくさい。
22:58:48 (GM20) 白兎「さしずめ、わしを討滅しに来た術者、あるいは退魔士といったところじゃろう?」
22:58:51 (GM20) イヴ「ええ。話が早くて助かるわ」
22:58:53 (GM20) 白兎「愚かじゃな……小娘。どうやら、お主とわしとの力量差を把握してないようじゃ」
22:58:58 (GM20) イヴはまだ、闇の力や精神操作などの自身の主砲になる能力を隠しており、それに気付く術など白兎には持ち合わせていなかった。
22:59:02 (GM20) だが、今はあくまで自分が弱者だと演じる。
22:59:04 akira_10 -> akira
22:59:04 (GM20) イヴは無名の退魔士であるのだが、彼女がもし本気を出して退魔業に取り組めば、特に情報操作などを施さずともその知名度を容易に上げられるだけの実力がある。
22:59:08 (GM20) しかし、知名度を無暗に上げないために、計画的に実力を調整しているのだ。
22:59:12 (GM20) 隠密行動をするのに、知名度が高ければ少なからず支障をきたしてしまう可能性があるからだ。
22:59:16 (GM20) イヴ「あなたの噂は耳にしているわよ」
22:59:18 (GM20) イヴ「人間を冥府へと誘う妖魔のうさぎ。そこからついた二つ名が“妖冥の白兎(ハーディス・ラビット)”」
22:59:21 (GM20) イヴ「その犠牲者は数多にも及んでいると聞いているわ。被害者は魂が抜けたかのように、植物人間になるらしいわね」
22:59:24 (GM20) イヴ「なぜあなたは、そんな事をしているのかしら?」
22:59:26 (GM20) 白兎「……それをわしから吐かせてみるかのう?」
22:59:28 (GM20) 白兎「では、さっそくいくぞよ……」
22:59:32 (GM20) 白兎は周囲を見渡し、一般人がいない事を確認すると、口を大きく開ける。そこから、オーロラにも見える輝かしい光線が発射された。
22:59:36 (GM20) 対するイヴは右手を前方に出し、下級悪魔の魔力で障壁をつくりだして、自身を包み込む。
22:59:39 (GM20) だがうさぎの光線の威力に耐えきる事は叶わず、障壁にはすぐにひびが入ってしまう。
22:59:44 (GM20) 白兎「その程度の魔力で、わしの光線技を防ごうとは……あまいわっ!!」
22:59:47 (GM20) イヴ(さすがに、この魔力だけで凌ごうとするのは無理があるかしら……)
22:59:50 (GM20) イヴ(でもっ……!)
22:59:54 (GM20) イヴには“闇の計画”を遂行してきた、その覚悟や信念がある。そのために長年費やした努力や苦痛がイヴの中には染みついている。
22:59:58 (GM20) そんな彼女の精神力は常人を遥かに凌駕し、そして彼女をさらに強くする要素である。
23:00:02 (GM20) 感情を込められた魔力の障壁はさらなる強度を得て、白兎の光線技を押しとどめるまでに至った。
23:00:09 (GM20) イヴ「な、なんとか防いだわ……」
23:00:13 (GM20) しれっと、後がないまぐれアピール。
23:00:15 (GM20) 主砲たりえる能力を隠し、全く本気を出していないイヴにはまだまだ余裕がある。
23:00:18 (GM20) 余裕あるが故に、知名度が低いただのいち退魔士を演じやすい。
23:00:21 (GM20) もし神が相手ならば、さすがに少しは本気を出さざるを得ず、ここまでの裕りはないだろう。
23:00:26 (GM20) 白兎「ぎりぎりじゃな」
23:00:28 (GM20) 白兎「じゃが、例えまぐれだとしてもわしの光線技を相殺出来たのは事実じゃ、褒めてやろう」
23:00:31 (GM20) イヴ「それはどうも」
23:00:33 (GM20) 白兎「褒美にお主の質問に答えてやるとするかのう」
23:00:35 (GM20) 白兎「『なぜあなたは、そんな事をしているのかしら?』じゃったな」
23:00:38 (GM20) 白兎「全てはあの子の……静音のためじゃよ」
23:00:40 (GM20) イヴ「静音さんのためとは……どういう事なの?」
23:00:44 (GM20) うさぎは腰を据えて、停戦の意思を見せる。
23:00:48 (GM20) 白兎「静音は、幼少の頃より何もかも奪われて生きてきたのじゃ」
23:00:51 (GM20) 白兎「両親……姉……友人……自身の才能……」
23:00:53 (GM20) 白兎「一般人に過ぎぬはずの静音はその全てを闇の世界に奪われた……」
23:00:56 (GM20) 白兎「偶然の重なり……不幸な事件に巻き込まれる日々、そして蹂躙される……」
23:00:59 (GM20) 白兎「あまりにも理不尽なこの世界に、静音は既に絶望しているのじゃ」
23:01:04 (GM20) その時、イヴはうさぎを受け取った時の静音の言葉を思い出していた。
23:01:07 (GM20) 『あなたも、あたしから大切なものを奪っていくのですね……』
23:01:12 (GM20) イヴ(静音さんもまた、この世界の闇……絶望を知る一人なのね)
23:01:16 (GM20) イヴ「静音さんにからは、あなたを拾って一ヶ月程だと聞いたけれど、随分とあの子について詳しいのね」
23:01:19 (GM20) 白兎「わしは元々人間じゃった……それも静音の爺じゃ」
23:01:22 (GM20) 白兎「何者かに呪いをかけられ、こんな姿になってしまったのじゃ……」
23:01:25 (GM20) 白兎「呪いは静音にもかけられておる……。放っておくと、やがて静音もわしのようにうさぎになってしまうじゃろう」
23:01:28 (GM20) 白兎「じゃが、わしが冥府に貢物を十分捧げれば、孫の呪いは解けるのじゃ」
23:01:31 (GM20) 白兎「だからわしは、人間を冥府に……」
23:01:33 (GM20) 白兎「そういう事なので、悪いがお主も犠牲になってもらう」
23:01:36 (GM20) 白兎「そして、静音のもとへとわしは戻る」
23:01:38 (GM20) イヴ「人柱になるのは、さすがに簡便願うわ……」
23:01:40 (GM20) イヴ「それで、その呪いは誰からかけられたのかしら?」
23:01:43 (GM20) 白兎「わからぬ……」
23:01:47 (GM20) 数多の組織から集まる情報により、裏・闇の世界の事情に詳しいイヴはひとつ心当たりがあった。
23:01:52 (GM20) イヴ「……この辺でそんな事が出来そうなのは、“冥竜神ジャルバ”ね」
23:01:55 (GM20) 白兎「“冥竜神ジャルバ”……? なんじゃそれは?」
23:01:57 (GM20) イヴ「自らは動かず、何の関係もない人達に呪いをかけて、自分の都合の良いように誘導する強大な“神”よ」
23:02:00 (GM20) 白兎「神……じゃと!?」
23:02:04 (GM20) イヴはその黒幕としての頭脳を働かせ、自身が持つ情報から裏に控える黒幕たる神がどのような存在なのかを推測する。
23:02:07 (GM20) 聡明なイヴからすれば、それは数秒とかからない事だった。
23:02:12 (GM20) イヴ「あなたは、誰から呪いをかけられたかも分からないのに、解呪方法だけはちゃんと心得ているわ」
23:02:15 (GM20) イヴ「それはなぜかしら?」
23:02:17 (GM20) 白兎「それは……それは……なぜじゃ?」
23:02:19 (GM20) イヴ「おそらく、“冥竜神ジャルバ”にそう認識するよう誘導されているからだわ」
23:02:22 (GM20) イヴ「『人間を冥府へと誘えば、孫の呪いが解ける』と、ね」
23:02:25 (GM20) イヴ「……これは一種の催眠でしょうね」
23:02:28 (GM20) イヴ「そうなると……いくらあなたが人間を冥府に誘おうが、静音さんの呪いが解ける保障なんてどこにもないわ」
23:02:31 (GM20) 白兎「なんじゃと……!?」
23:02:33 (GM20) 白兎「なら、どうすれば孫は助かるのじゃ?」
23:02:35 (GM20) イヴ「そうね……」
23:02:39 (GM20) イヴは親指を顎に当て、少し考えるしぐさをとる。
23:02:43 (GM20) イヴ「私が依頼された内容は、依頼主の両親が植物人間になった原因を調査し、解決する事……」
23:02:46 (GM20) イヴ「あなたを倒さずとも、この事件の“黒幕”に直接掛け合えばいいわ」
23:02:49 (GM20) イヴ「もしかすれば、あなたと静音さんの呪いも解除されるかもしれないわね」
23:02:52 (GM20) イヴ(だけど、神が関わる事件を解決するとなると、不本意ながら少し全力を出して取り組むしかないわね)
23:02:55 (GM20) 白兎「お主……神なんて化物とやりあうつもりか? 無茶じゃ!」
23:02:58 (GM20) イヴ「無茶だと言って手を拱いていたら、あなたの大切なお孫さんを助けられないわよ?」
23:03:01 (GM20) 白兎「むぐっ……。なら、わしも連れていけっ!」
23:03:03 (GM20) 白兎「わしとお主が手を組めば、まだ神を倒せる望みがあるかもしれぬ!!」
23:03:06 (GM20) イヴ「ええ。とても心強いわ」
23:03:10 (GM20) そう言ってにっこりと笑い、白うさぎを抱えて自身の頭にのっける。
23:03:13 (GM20) 以外とバランスよく頭にのせるのが難しく、ちょっと落っこちそうになった。
23:03:18 (GM20) イヴ「少しの間だけどよろしくね、“妖冥の白兎(ハーディス・ラビット)”」
23:03:21 (GM20) イヴ「それではまず、情報収集からね」
23:03:29 (GM20) ─十数分後・とある術家─
23:03:31 (GM20) この町ではある程度名のある術家、亜九津邸のインターホンをイヴは鳴らしていた。
23:03:34 (GM20) 亜九津邸は、広い庭を有する洋風の豪邸だった。
23:03:36 (GM20) インターホン越しで軽く挨拶を済ませ、家主が家から出てくる間、頭にのっている“妖冥の白兎(ハーディス・ラビット)”は首を傾げて話かけてくる。
23:03:43 (GM20) 白兎「この家に何の用があるのじゃ?」
23:03:45 (GM20) イヴ「亜九津家は、先祖代々術を継承し続ける、日本でも数多存在する術者の家系の一つなの」
23:03:48 (GM20) イヴ「その中でも亜九津家の術は、“冥竜神ジャルバ”と契約する事で初めて扱えるようになるのよ」
23:03:51 (GM20) 白兎「なるほどのう……。つまり、ジャルバについての何らかの情報を持ち合わせているという事じゃな」
23:03:54 (GM20) イヴ「ええ」
23:03:58 (GM20) しばらくすると扉が開き、十代後半か二十代前半程の青年が現れる。
23:04:01 (GM20) 若くして亜九津家の当主の座についた人である。
23:04:05 (GM20) 亜九津「てめぇら、俺に何の用だ?」
23:04:07 (GM20) イヴ「こんにちは。まずは自己紹介といくわね」
23:04:09 (GM20) イヴ「私はイヴよ。まだ名は売れていないけれど、退魔士をやっているわ」
23:04:14 (GM20) イヴ「そして頭にのっているうさぎは……この辺では有名だからあなたもご存知かもしれないわね」
23:04:17 (GM20) イヴ「“妖冥の白兎(ハーディス・ラビット)”よ」
23:04:21 (GM20) “妖冥の白兎(ハーディス・ラビット)”の紹介をする時のみ、イヴは不敵な笑みをこぼしていた。
23:04:26 (GM20) 白兎「うむ。闇の世界では、そう呼ばれておるのう」
23:04:28 (GM20) 亜九津「人々を冥府へと誘うという……あのうさぎか……」
23:04:31 (GM20) 亜九津「なぜ、そんな闇の者と一緒にいる?」
23:04:33 (GM20) イヴ「単なる利害の一致よ」
23:04:35 (GM20) イヴ「それより、本題に入るわね」
23:04:36 ayato -> hikaru_10
23:04:39 (GM20) 一度こほん、と咳を入れて。
23:04:43 (GM20) イヴ「私は退魔士として、ある事件の解決にあたっているのよ」
23:04:46 (GM20) イヴ「亜九津家は代々、冥竜神との契約により術を得ているのでしょう?」
23:04:49 (GM20) イヴ「それで、“冥竜神ジャルバ”を訪ねたいのだけれど、どうすれば会えるのか教えてほしいのよ」
23:04:53 (GM20) 亜九津「ジャルバ様の情報は我が一族でも重要なものだ」
23:04:56 (GM20) 亜九津「それをてめぇのような、どこの馬の骨とも知れない餓鬼に教えろってかぁ?」
23:04:59 (GM20) 亜九津「餓鬼の退魔士ごっこに付き合ってやるつもりはねぇな、とっとと帰れ」
23:05:04 (GM20) えらく悪態つくね、この人。
23:05:08 (GM20) 白兎「なら仕方がないのう……」
23:05:10 (GM20) 白兎「話さぬと言うなら、お主を冥府へと誘うとするか」
23:05:13 (GM20) 亜九津「くっ……“妖冥の白兎(ハーディス・ラビット)”めが……」
23:05:16 (GM20) イヴ(“妖冥の白兎”の名を借りて交渉を切り出そうとしたけど、予想以上に効果てき面ね……)
23:05:19 (GM20) イヴ(彼の様子から察するに、亜九津家では“妖冥の白兎”が冥竜神の呪いによりうさぎに変えられている事を知らないのね)
23:05:22 (GM20) 亜九津「うさぎよぉ、てめぇみてぇな奴がこの世界を歪ませてるんだよぉ!!」
23:05:26 (GM20) 亜九津「駅前に廃ビルがあるだろ。そこの一階にあるワンルームに、“冥獄”という結界内へと続く扉がある」
23:05:29 (GM20) 亜九津「その扉は一般人では決して見る事が出来ず、能力者に反応して開かれる」
23:05:32 (GM20) 亜九津「その“冥獄”の最奥にジャルバ様がいるはずだ」
23:05:34 (GM20) 亜九津「教えてやったぞ、これでいいか!!!?」
23:05:36 (GM20) 亜九津「てめぇらなんざ、“冥獄”でジャルバ様に殺されろっ!!」
23:05:39 (GM20) イヴ「情報提供に感謝するわ」
23:05:43 (GM20) 青年はうさぎから逃げるようにして扉を閉める。
23:05:45 (GM20) それ程までに“妖冥の白兎(ハーディス・ラビット)”を恐れていたらしい。
23:05:50 (GM20) イヴ「あなた……この地域では随分と派手に暴れていたのね……」
23:05:53 (GM20) 白兎「静音のためじゃよ」
23:05:55 (GM20) 白兎「いや、静音のためじゃった……と言う方が正しいかのう」
23:06:04 (GM20) ─数分後・駅前の廃ビル、とある部屋─
23:06:07 (GM20) 廃ビルから連想できるよう、薄暗く錆びついた部屋だった。
23:06:10 (GM20) そして部屋の壁には、紫色の渦のようなものが存在していた。
23:06:15 (GM20) イヴは渦の手前に佇み、じっくりと観察している。
23:06:17 (GM20) 頭にのってあるうさぎも同じく、渦を念入りに凝視していた。
23:06:22 (GM20) イヴ「亜九津家の当主が言う場所はここね」
23:06:24 (GM20) イヴ「この渦は、私達がここに接近した瞬間に出現したところを見るに、能力者に反応して開かれた“冥獄”の扉だわ」
23:06:27 (GM20) イヴ「結界内にどんな世界が広がっているかは分からないわ」
23:06:30 (GM20) イヴ「しかも、そこで待ちうけているのは神よ」
23:06:32 (GM20) イヴ「一度“冥獄”入れば、生きて出られる保証はどこにもないわね」
23:06:35 (GM20) イヴ「引き返すのなら今のうちよ、“妖冥の白兎(ハーディス・ラビット)”」
23:06:38 (GM20) 白兎「愚問じゃな……」
23:06:40 (GM20) イヴ「そう……」
23:06:44 (GM20) うさぎの覚悟も決まっているようなので、イヴは渦の中へと飛び込んだ。
23:06:47 (GM20) しばらく、イヴの視界は闇で包まれる。
23:06:49 (GM20) もう、てなづけられるまでに慣れ切ってしまった闇。
23:06:51 (GM20) 歩き続けると闇はだんだん薄れていき、気がついた時には大きな橋の上を一直線に歩んでいた。
23:06:54 (GM20) 周囲を見渡してみると、クリスタルやら岩石やらが覆っており、洞窟だと連想させる。
23:06:57 (GM20) そして、橋の下部には湖が広がっており、幻想的な雰囲気を漂わせてもいた。
23:07:02 (GM20) 白兎「ここが“冥獄”とやらかのう」
23:07:04 (GM20) イヴ「ええ」
23:07:06 (GM20) イヴ「最奥に冥竜神がいるらしいから、おそらくこの橋を進めばいい……と思うわ」
23:07:09 (GM20) 白兎「見た事もないところじゃな」
23:07:11 (GM20) 白兎「それに、どうやらわし等は歓迎されていないようじゃ」
23:07:14 (GM20) イヴ「そのようね……」
23:07:19 (GM20) さっそく、敵と思われる謎の飛行生物達がイヴの周囲に群がってくる。
23:07:22 (GM20) その生物は蜂の下半身に馬の上半身を持つ意味不明な生体をしており、そのサイズは1mに及ぶかどうかといったところだ。
23:07:27 (GM20) イヴ「“冥獄”に生息している生物なのかしら……」
23:07:29 (GM20) イヴ「それとも、冥竜神の手先?」
23:07:31 (GM20) イヴ「どちらにしても、個体としての戦闘能力はとるに足らないわね……」
23:07:34 (GM20) イヴ「でも数は、約百体と言ったところかしら」
23:07:36 (GM20) 白兎「多いのう……。このまま突っ走るか?」
23:07:38 (GM20) イヴ「いえ……ここで倒していくわよ」
23:07:42 (GM20) それからお互い十数秒程、睨みあっていた状態だった。
23:07:44 (GM20) だが、先に仕掛けたのは馬頭で蜂尾の謎生物達の方だ。
23:07:46 (GM20) 約百体の謎生物は、掛け声などもなしで一斉にイヴとうさぎへと襲い掛かる。
23:07:51 (GM20) イヴ「統率もちゃんととれているようだわ」
23:07:53 (GM20) イヴ「では、こちらからもいくわよ」
23:07:57 (GM20) イヴは天に右手を掲げる。
23:07:59 (GM20) すると、右の袖に捲かれている赤いリボンの先が独りでに動きだした。
23:08:02 (GM20) そして、そのリボンの先が数千本の闇の糸の変化し、それぞれ謎生物達へとレーザーのように伸びていき、無慈悲にも一体残さず串刺しにする。
23:08:08 (GM20) 白兎「な、なんじゃ……これは……!!?」
23:08:12 (GM20) 闇の糸に刺され、生きている謎生物は一体もいなかった。
23:08:17 (GM20) 一瞬にして約百体の頭馬謎生物が全滅し、次々と湖へと墜落していく。
23:08:20 (GM20) 闇の糸は、再び元の赤いリボンへと戻ると、右腕を降ろす。
23:08:23 (GM20) そのあまりも圧倒される光景に、うさぎは唖然としている他なかった。
23:08:26 (GM20) うさぎとの戦闘時に見せた下級悪魔の魔力を使った障壁技と比べ、黒幕として発現した闇の能力はイヴが最も得意とするものであり文字通り次元が違う。
23:08:33 (GM20) イヴ「無事片付いたわね」
23:08:35 (GM20) 白兎「……お主、わしと戦っていた時は手を抜いていたのかのう」
23:08:38 (GM20) 白兎「あの時もし今の力を使われていれば、わしはまず勝ち目がなかった……」
23:08:41 (GM20) イヴ「手加減していた事は謝るわ……ごめんなさ……あ……」
23:08:46 (GM20) 謝罪で頭を下げようとして、頭上のうさぎが落ちそうになったので両手で受け止める。
23:08:51 (GM20) イヴ「……ごめんなさい」
23:08:53 (GM20) 白兎「そんな事はいいのじゃが」
23:08:55 (GM20) 白兎「お主の力を見抜けなかったのが悔しいのう……」
23:08:57 (GM20) 白兎「それより、先に進むとするかのう」
23:08:59 (GM20) イヴ「ええ」
23:09:05 (GM20) それからしばらく歩き続けると、橋を抜けてやっと地面がある場所へと辿り着く。
23:09:08 (GM20) そこは、一面に湖が広がる“冥獄”に浮かぶ小さな島だった。
23:09:11 (GM20) 洞窟のような空間に存在する島なのに、雑草で埋め尽くされている事が不気味だ。
23:09:14 (GM20) そして何より──。
23:09:18 (GM20) 白兎「このドラゴンが……“冥竜神ジャルバ”じゃな」
23:09:22 (GM20) ──島には、紫色のドラゴンが鼻息を鳴らしながら待ち構えていた。
23:09:25 (GM20) 巨大な翼を生やした、全長六メートル程の二足歩行をしているドラゴンだ。
23:09:28 (GM20) 冥竜神というぐらいだから、このドラゴンがジャルバで間違いないだろう。
23:09:31 (GM20) ジャルバの周囲には、霊魂のようなものが数多浮かんでいた。
23:09:34 (GM20) イヴは優雅に頭をさげて挨拶を済ませる。
23:09:38 (GM20) イヴ「こんにちは、冥竜神。私は退魔士、イヴというものよ」
23:09:41 (GM20) 冥竜神「よくここまで足を踏み入れたものだ……」
23:09:44 (GM20) 冥竜神「いかにも、この俺が“冥竜神ジャルバ”だ」
23:09:46 (GM20) 冥竜神「ホースビーの軍団を瞬殺した小娘か……ただ者ではないようだ」
23:09:49 (GM20) イヴ(あの謎生物、ホースビーなんて名称だったのね)
23:09:51 (GM20) 冥竜神「そしてそこのうさぎは、俺の呪いを受けているな」
23:09:54 (GM20) 冥竜神「なるほど……解呪を求めて俺を討滅しにきたというわけか」
23:09:57 (GM20) イヴ「白状してくれるとは、話がスムーズで助かるわね」
23:10:00 (GM20) 白兎「早く、わしと孫から呪いをとり祓うのじゃ!」
23:10:02 (GM20) イヴ「それと、冥府へと誘われた人々も返してもらうわよ」
23:10:05 (GM20) 冥竜神「冥府とは多分、この“冥獄”の事だな」
23:10:07 (GM20) 冥竜神「人間の噂は、変にねじ曲がって広がるものだ……」
23:10:10 (GM20) 冥竜神「そして俺の周囲に浮かぶ霊魂が見えるな?」
23:10:12 (GM20) 冥竜神「これ等がひとつひとつ、冥府へと誘われた人々……だという事になる」
23:10:17 (GM20) 白兎「わしが今まで冥府に誘ってきた人達じゃな……」
23:10:19 (GM20) イヴ「何のために、無関係の人間に呪いをかけて、その霊魂を集めさせているのよ?」
23:10:24 (GM20) ジャルバは威嚇するように翼をばたつかせる。
23:10:28 (GM20) 冥竜神「この霊魂こそ、俺の力の糧だ!」
23:10:30 (GM20) 冥竜神「俺はこの“冥獄”で身を隠し、そして人間を操って霊魂を集め、そして来たるべき時に備えて力を蓄えている」
23:10:33 (GM20) 冥竜神「そうだ……例え魔獣の邪気により世界が滅んでも、力を蓄積して“冥獄”に閉じ籠っている俺は助かるのだ!」
23:10:36 (GM20) イヴ「それは無理よ」
23:10:38 (GM20) 冥竜神「なぜだ?」
23:10:40 (GM20) イヴ「この“冥獄”も完全に世界から孤立した空間ではなく、地球と様々な霊的なリンクがされているはずよ」
23:10:43 (GM20) イヴ「つまり、世界と滅亡と同時に連鎖的に“冥獄”も滅んでしまい、あなたも助からないわ」
23:10:46 (GM20) 冥竜神「世界の滅亡で助からぬ人間の言い分だな」
23:10:48 (GM20) 冥竜神「そこまでして、俺を道連れにしたいか!」
23:10:50 (GM20) イヴ「いえ……心配せずとも世界は滅ぼされないわ」
23:10:53 (GM20) イヴ「それを食い止める人達がいるもの」
23:10:54 (GM20) 冥竜神「円卓の騎士か……。あてになどしていない」
23:10:57 (GM20) イヴ「どちらにしても私はあなたを倒して、依頼主の両親にその霊魂を返却しなければいけないのよ」
23:11:00 (GM20) 冥竜神「ホースビーの軍団を瞬殺したぐらいで良い気になるなよ!」
23:11:05 (GM20) 冥竜神は、イヴをギロリと睨む。
23:11:07 (GM20) その瞬間、自身に起こる異変に気付く。
23:11:11 (GM20) イヴ「……!?」
23:11:13 (GM20) 冥竜神「貴様もうさぎになれっ!」
23:11:15 (GM20) 冥竜神「そして、俺の手先として働くがいい!!」
23:11:17 (GM20) 白兎「小娘をっ!? やめんか、冥竜神!!」
23:11:19 (GM20) 白兎「何が悲しくてわし達をうさぎにするのじゃ!」
23:11:21 (GM20) 冥竜神「その理由は明白だ」
23:11:23 (GM20) 冥竜神「俺がうさぎ好きだからだ!」
23:11:25 (GM20) 冥竜神「見ているだけで心がぴょんぴょんする……あんな愛らしい動物は他にない」
23:11:28 (GM20) 白兎「なんじゃと!?」
23:11:32 (GM20) イヴの身体がだんだん縮んでいく。
23:11:34 (GM20) このまま、冥竜神の呪いにかかり、うさぎに姿を変えられてしまうのだろうか。
23:11:39 (GM20) イヴ「なるほど……ね」
23:11:43 (GM20) しかしイヴの変化はすぐに止まり、身体も元のサイズに戻る。
23:11:46 (GM20) 自身の呪いが通用しなかった事に、冥竜神は驚愕の形相を隠せないでいた。
23:11:51 (GM20) 冥竜神「なにっ……!?」
23:11:53 (GM20) イヴ「それがあなたの『誘導する能力』の正体ね」
23:11:55 (GM20) 白兎「どういう事じゃ?」
23:11:57 (GM20) イヴ「相手に思い込ませる事により、その現象を実現化させているのよ」
23:12:00 (GM20) イヴ「冥竜神が私に『うさぎになる』事を命令し、それを呪いだと誘導して説得力を持たせている」
23:12:03 (GM20) イヴ「極めつけは、思い込ませるために軽い精神操作系の能力を用いているものだから、並の人間なら抵抗もできずに冥竜神の思い通りの方向へと誘われるのね」
23:12:07 (GM20) イヴ「つまり、精神力を高めた上で『うさぎになる自分』を強く否定すれば冥竜神の呪いを受けずに済む」
23:12:11 (GM20) 白兎「むっ……こうもうさぎの身体に慣れてしまうと、心情的にも自分をうさぎでないと強く否定し辛いのう……」
23:12:14 (GM20) イヴ「少しずつ、自分は人間なのだと思うようにしていけばいいわ」
23:12:19 (GM20) イヴ「そして……」
23:12:23 (GM20) イヴは冥竜神の方へと視線を戻す。
23:12:25 (GM20) なんと、その冥竜神は悲鳴をあげて、蹲っていた。
23:12:29 (GM20) 冥竜神「ぐうおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!?」
23:12:32 (GM20) 冥竜神「闇が…………闇がっ…………」
23:12:36 (GM20) イヴに対して精神関与する能力を扱う事は、多くの場合において自殺行為にも匹敵する。
23:12:39 (GM20) 500年以上前に、彼女はこの世の絶望を幾度となく体験し、世界を変えたいと望むまでに至った。
23:12:42 (GM20) そして500年もの間メティア家の総帥、強大な黒幕として潜み続け、闇を手懐けるまでに、闇の中で過ごした。
23:12:45 (GM20) 普段の彼女からは全く想像出来ないが、その“心の闇”は濃く、そして底が見えない程に深い。
23:12:49 (GM20) イヴの精神を覗くどころか、そんなものに他者が干渉しようとするものならば、正気を保つ事は大変難しく、逆に闇に飲み込まれてしまう恐れすらある。
23:12:54 (GM20) 冥竜神「くっ…………ぐわあああああああっ!!」
23:12:56 (GM20) 冥竜神「やられぬ……まだやられぬぞ……!」
23:12:58 (GM20) 冥竜神「だが……このままでは……この精神がもたぬ……」
23:13:01 (GM20) イヴ「それだけ耐えられているあなたは大したものよ。さすがは“神”ね」 
23:13:04 (GM20) 冥竜神「イヴとやら……。貴様は、依頼主の両親に霊魂を返すらしいな……」
23:13:07 (GM20) イヴ「……ええ」
23:13:09 (GM20) 冥竜神「……神たる俺が無様なものだが…………足掻いてやるっ!」
23:13:14 (GM20) 冥竜神は顔色を悪くさせながらも、必死に息を整えていく。
23:13:19 (GM20) 冥竜神「ここにある霊魂を俺が喰らえばどうなると思う?」
23:13:23 (GM20) 冥竜神「魂そのものがこの世界から消滅し、その人は実質的に死ぬ事になる」
23:13:26 (GM20) 冥竜神「そして、俺の力が増幅する!」
23:13:28 (GM20) イヴ「……っ!?」
23:13:30 (GM20) 白兎「なんじゃと!?」
23:13:32 (GM20) イヴ「そうは、させないわ!」
23:13:36 (GM20) イヴは闇を収束させ、影兵を造り出す。
23:13:38 (GM20) そして瞬時に闇の糸を自身の指から出現させて、闇の傀儡へと接続させる。
23:13:41 (GM20) その影兵は全長三メートル程のサイズで、右手には巨大な剣が握られていた。
23:13:46 (GM20) 冥竜神「そう慌てるな」
23:13:48 (GM20) 冥竜神「さすがに、俺も一度に喰らえる量には限界がある」
23:13:51 (GM20) 冥竜神「とは言え……この中にある霊魂で、夫婦が揃っていて、そして貴様に依頼できるだけ年齢の子供がいる人物など限られてくる」
23:13:55 (GM20) 冥竜神「貴様の依頼をピンポイントで潰す事は容易いな!」
23:14:00 (GM20) 冥竜神は大きく息を吸うと、いくつかの霊魂がドラゴンの口へと引き寄せられていく。
23:14:03 (GM20) おそらく、あの中にイヴの依頼主の両親が含まれているはずだ。
23:14:06 (GM20) イヴはまず精神操作を自身にかけて、その知力や精神力を大きく向上させる。
23:14:09 (GM20) そして指を動かして影兵を操り、傀儡の右手に握られている大剣で竜の首を一刀両断させようと突っ込ませる。
23:14:14 (GM20) 冥竜神「この首は、とらせぬわぁ!!」
23:14:20 (GM20) だが迎え撃つ冥竜神は右腕を前方へと伸ばす。
23:14:22 (GM20) その右手で傀儡を握りつぶす気なのかと思ったが、五本の指から生える爪に変化があった。
23:14:25 (GM20) 爪が瞬時に伸びていき、そしてそれ等は鞭のようなしなやかな動きをする。
23:14:28 (GM20) 五本の内三本は、イヴに向けて真っすぐに迫っていく。
23:14:30 (GM20) 竜の爪であるからには、鋭く切れ味に優れている事は想像に難くない。
23:14:36 (GM20) 白兎「竜という見掛けからは想像し辛い、意外性がある技を使ってくるのう」
23:14:39 (GM20) 白兎「防ぎきれるかの?」
23:14:41 (GM20) イヴ「ええ。やってみるわ」
23:14:45 (GM20) まず最初に迫る一本目は、影兵が持つ大剣で豪快にぶった切った。
23:14:48 (GM20) 続く二本目、闇の糸をうまく絡ませて動きを封じ込めてしまう。
23:14:51 (GM20) そして三本目の爪は、下級悪魔の魔力と闇を複合させた闇属性の魔力を用いて、それを左掌からレーザー状に発射して破壊する。
23:14:54 (GM20) 残る二本は明後日の方向へと伸びていったので、特に防御や回避行動をする必要はなかった。
23:14:57 (GM20) そのまま、影兵が竜の首へと突っ込み、そして大剣を振り被る。
23:15:00 (GM20) だが──。
23:15:04 (GM20) 冥竜神「俺は、まだ死なぬ!!」
23:15:08 (GM20) 明後日の方向に伸びたはずの二本の爪が急に大きく方向転換し、背後からうさぎを串刺しにしようと迫りくる。
23:15:11 (GM20) もしこれが、イヴに直接攻撃してくるものならば、身体を闇と化して回避できただろう。
23:15:14 (GM20) イヴはとどめの攻撃を一旦中断し、咄嗟に素早くダガーを取り出して二本の内の一本を受け流す。
23:15:17 (GM20) 下級悪魔としての彼女の身体能力は常人と比較すると高水準である。
23:15:20 (GM20) しかし、騎士の中ではそれ程高いわけではなかった。
23:15:22 (GM20) ダガーで爪の一本を受け流した衝撃でわずかによろけてしまい、少しの隙が生じてしまう。
23:15:25 (GM20) そこに、最後に迫る一本の爪がイヴを追い詰める。
23:15:29 (GM20) イヴ「しまっ……」
23:15:33 (GM20) だが不意の爆発と共に、最後の爪は木端微塵に吹き飛んでいた。
23:15:36 (GM20) これはイヴがやったものではない。
23:15:38 (GM20) もちろん、冥竜神がしくじったわけでもない。
23:15:40 (GM20) イヴは、頭にのせてあるうさぎの頭を撫でる。
23:15:44 (GM20) イヴ「助かったわ、“妖冥の白兎(ハーディス・ラビット)”」
23:15:48 (GM20) 白兎「……お互い様じゃ」
23:15:52 (GM20) それは、“妖冥の白兎(ハーディス・ラビット)”によりオーロラの光線の援護攻撃だった。
23:15:57 (GM20) 冥竜神「くっ……くそぉ!」
23:15:59 (GM20) 冥竜神「せ、せめて……こいつらだけでも道連れにしてやるっ!!」
23:16:04 (GM20) しかし、最後の冥竜神の攻撃は、わずかだが時間の猶予を与えてしまった。
23:16:07 (GM20) 依頼主の両親を含む、何人かの霊魂を冥竜神が喰らえるだけの時間を……。
23:16:10 (GM20) それにより、イヴの任務は実質的に完遂できなくなってしまう。
23:16:13 (GM20) だが、闇の傀儡の斬撃は止まらない。
23:16:17 (GM20) 冥竜神「ぐうおおおおおおおおおおおぅ!!!」
23:16:23 (GM20) 冥竜神はそのまま首を刎ねられ、そして最後はあっけなく絶命してしまった。
23:16:28 (GM20) 白兎「勝ったのじゃな」
23:16:30 (GM20) イヴ「……ええ」
23:16:32 (GM20) 白兎「これで……静音は助かるのじゃな……」
23:16:34 (GM20) イヴ「そうね」
23:16:38 (GM20) “冥竜神ジャルバ”の周囲を漂っていた大量の霊魂は一斉に粗ぶり始める。
23:16:41 (GM20) そして、地面が揺れ、岩やクリスタル、泉、橋などが序々に崩壊を始めていく。
23:16:46 (GM20) イヴ「冥竜神がいなくなった事で、“冥獄”の維持が出来なくなっているのだわ」
23:16:49 (GM20) 白兎「なにっ!? では、早く脱出せんとっ!!」
23:16:53 (GM20) 橋が崩壊しきる前に、元来た道を急いで逆走し、“冥獄”を後にする。
23:16:56 (GM20) 霊魂も“冥獄”の出入り口たる紫色の渦から脱出したようだ。
23:17:00 (GM20) その後、音を立てる事もなく渦が消滅した事で、“冥獄”が完全に崩壊した事を告げる。
23:17:03 (GM20) だが、依頼主の両親を含む、冥竜神が喰らった数名の霊魂が現世に戻ってくる事はなかった。
23:17:12 (GM20) ─数十分後・とある街道─
23:17:14 (GM20) イヴはうさぎを頭にのせたまま、今回の依頼主に失敗の報告を済ませたところだった。
23:17:17 (GM20) 依頼主は、両親の死に涙する。その光景は、あまりに痛ましいものだった。
23:17:20 (GM20) 現在、イヴは浮かない顔で、人があまりいない街道を歩いていた。
23:17:25 (GM20) イヴ「……あの人達も、救ってあげたかったわ」
23:17:27 (GM20) 白兎「お主程の力を持ってしても……叶えられない事があるのじゃな」
23:17:30 (GM20) イヴ「そんなの、数え切れない程あるわよ」
23:17:32 (GM20) イヴ「この世界には、あまりにも理不尽に、そして絶望に満ちているわ」
23:17:35 (GM20) イヴ「それらを全て救いだすのなんて、不可能よ……」
23:17:37 (GM20) イヴ(……不可能だから、私はそんな手段をとらない)
23:17:39 (GM20) イヴ(過去の私も、救いの手を差し伸べられる事はなかったわ……)
23:17:42 (GM20) 白兎「複雑じゃのう……」
23:17:44 (GM20) イヴ「それでも……」
23:17:46 (GM20) イヴ「元凶である“冥竜神ジャルバ”の討滅は出来たのだから、あなたは時期に人間の姿へと戻るでしょうね」
23:17:49 (GM20) イヴ「静音さんも、もううさぎになる心配はなくなった」
23:17:54 (GM20) 浮かない表情をしていたイヴだが、優しく微笑んでみせた。
23:17:59 (GM20) イヴ「それだけでも、私は十分よかったわ……」
23:18:01 (GM20) イヴ「あなたも、もう私に付き合う必要もないわよ」
23:18:03 (GM20) イヴ「早く静音さんのもとへ戻ってあげなさい」
23:18:05 (GM20) 白兎「いや、まだいいかのう」
23:18:07 (GM20) イヴ「……そう」
23:18:09 (GM20) イヴ(……っ!?)
23:18:14 (GM20) ──その時。
23:18:16 (GM20) イヴはこの町に溢れる邪悪な気に気付く。
23:18:18 (GM20) これ程までに禍々しい力の源を、イヴはひとつしか知らない。
23:18:21 (GM20) イヴの表情がだんだん険しいものに変化していく。
23:18:27 (GM20) イヴ(……魔獣!!?)
23:18:29 (GM20) イヴ(それも……随分と派手に邪力を使っているわね……)
23:18:34 (GM20) 邪気の感じる方へと急ぐ。
23:18:36 (GM20) 魔獣と戦うための準備はまだしていない。
23:18:38 (GM20) それどころか、神と一戦交えた直後なので、力は大きく消耗している。
23:18:41 (GM20) 今、魔獣と戦っても、正直勝算はない。
23:18:43 (GM20) だが、イヴは嫌な予感がしていた。
23:18:45 (GM20) 例え戦わないとしても、偵察する事には意味がある。
23:18:49 (GM20) イヴ(邪力の行使が止まったわね……)
23:18:51 (GM20) イヴ(嫌な予感が、気のせいだといいのだけれど)
23:18:55 (GM20) それから数分で、邪力の発生源に到着する。
23:18:57 (GM20) そこに広がる光景は、あまりに悲惨なものだった。
23:19:01 (GM20) 白兎「なっ……なんじゃこれは……!?」
23:19:03 (GM20) イヴ(……魔獣の仕業ね)
23:19:07 (GM20) 死屍累々とした惨状が、ここが大量殺人現場である事を証明する。
23:19:10 (GM20) 魔獣は既に、この場を去った後のようだ。
23:19:12 (GM20) 多くの人々が、理不尽な力の前に成す術もなく、殺される。
23:19:15 (GM20) イヴの脳裏には、かつての記憶がフラッシュバックしていた。
23:19:22 (GM20) ──自身の眼の前で惨たらしく殺されていく、かつて大切だった人達。
23:19:28 (GM20) ──焼き払われた村の中で、必死にイヴを逃がそうとした両親。
23:19:33 (GM20) ──大事な人の悲鳴、喘ぎ声、断末魔。
23:19:39 (GM20) 彼女は失い続けた。
23:19:41 (GM20) 何度も何度も大切なものを奪われ、その度に絶望を味わった。
23:19:44 (GM20) メティア家を創設し黒幕となった彼女は、それから死体を見るのが日常になっていた。
23:19:47 (GM20) 絶望の果て、今度は絶望しない世界を実現するために、何人もの人間を容赦なくこの手で殺し続けた。
23:19:50 (GM20) どんな残虐な死体も、彼女は見慣れている。
23:19:56 (GM20) 大量の死体の中、一人の少女の遺体がイヴに目に飛び込んでくる。
23:19:59 (GM20) イヴは、その少女がこんな場所に居合わせた事を信じたくはなかった。
23:20:02 (GM20) ほぼ同じタイミングで見つけたのか、うさぎは急にイヴの頭から飛び降りて、その少女のもとへと駆け寄る。
23:20:07 (GM20) 白兎「静音えぇ!!」
23:20:09 (GM20) 白兎「しっかりするのじゃ、静音!!!」
23:20:13 (GM20) その少女は、うさぎの孫娘である静音だった。
23:20:15 (GM20) 見間違うはずもなく、静音だった。
23:20:17 (GM20) うさぎは何度も静音の名を呼び続けるが、その返事はかえってこない。
23:20:20 (GM20) どう見ても静音は遺体であり、返事など出来るはずがなかった。
23:20:27 (GM20) イヴ(また……奪われていくのね)
23:20:31 (GM20) 救える命など限られている。
23:20:33 (GM20) 助けられる人などそう多くはない。
23:20:35 (GM20) 正義のヒーローなんて、現れはしない。
23:20:38 (GM20) ならば、こんな絶望だらけの世界なんて、いっそつくりかえてしまえばいいのだ。
23:20:41 (GM20) こんな悲惨な事が起こらない、みんなが笑って過ごせる世界にしてしまえばいいのだ。
23:20:44 (GM20) 払った犠牲をも物ともしない程の理想郷を実現させてしまえばいいのだ。
23:20:47 (GM20) だから──。
23:20:51 <GM20> /
23:20:55 <GM20> 【魔獣戦線 セッション】遅れていたメンバーまにあう。これで勝てる  #trpg #majyusen 
23:21:24 (GM20) ***シーン 晃***
23:21:26 (GM20)  四国で行われた劇団「レインボー・チェイサー」の公演終了後、<女帝>の騎士 綾羅木 晃は一人繁華街を歩いていた。
23:21:29 (GM20)  打ち上げ会場へ向かうため
23:21:31 (GM20)  今回の公演は、まずまずの出来であった、達成感に晃の心は満たされていた。
23:21:34 (GM20)  とても爽快な気分であった。
23:21:36 (GM20)  ……K-Phoneが鳴り響くまでは。
23:21:38 <GM20> /
23:23:10 <hikaru_10> 「おっ…ととと、あーこっちか」複雑な気持ちで電話に出ます/
23:24:08 <GM20> 総帥「やあ、晃君、久しぶりだね、元気にしていたかな」/
23:24:10 <hikaru_10> 「もしもし」/
23:24:59 <GM20> 総帥「ああ。私だよ」/
23:26:08 <hikaru_10> 「あ、ああ。総帥でしたか。ご無沙汰でした」>総帥/
23:29:05 <GM20> 総帥「ああ、久しぶりだね。で、さっそくだが魔獣討伐してもらえないかな?」/
23:29:50 <hikaru_10> ああ、やはりそういうことか…と心でつぶやき、
23:32:23 <hikaru_10> 「わかりました、俺もそろそろかと思っていたんです。
23:32:59 <hikaru_10> 「で、今回の相手は?」/
23:34:17 <GM20> 総帥「ウサギだそうだ」/
23:35:49 <hikaru_10> 「う、ウサギ!?」意外すぎてその場でポカーンなっています/
23:37:13 <GM20> 総帥「ああ、ウサギだよ、これは。そう、今風にいえば
23:37:26 <GM20> 総帥「まぢだ」
23:37:29 <GM20> /
23:39:38 <hikaru_10> どうにか気を取り直し「わ、わかりました。行きましょう」…やっぱり動揺しています/
23:39:58 <GM20> 総帥「では、よろしく」電話が切れます/
23:41:17 <hikaru_10> 電話を切ると、緋華琉が姿を現し
23:42:10 <hikaru_10> 緋華琉「晃、大丈夫?」
23:43:17 <hikaru_10> 「あ、ああ、問題ない」仕事用のガラケーを取り出し、
23:45:14 <hikaru_10> 「もしもし、ちょっと用事が入ったんで来れなくなった。そっちでよろしくやってえくれ」/
23:45:39 <hikaru_10> ミス「やっててくれ」/
23:46:08 <GM20> ***イブの残り***
23:46:13 (GM20) ─数十分後・とある街道─
23:46:13 (GM20) イヴはうさぎを頭にのせたまま、今回の依頼主に失敗の報告を済ませたところだった。
23:46:13 (GM20) 依頼主は、両親の死に涙する。その光景は、あまりに痛ましいものだった。
23:46:13 (GM20) 現在、イヴは浮かない顔で、人があまりいない街道を歩いていた。
23:46:16 (GM20) イヴ「……あの人達も、救ってあげたかったわ」
23:46:18 (GM20) 白兎「お主程の力を持ってしても……叶えられない事があるのじゃな」
23:46:21 (GM20) イヴ「そんなの、数え切れない程あるわよ」
23:46:23 (GM20) イヴ「この世界には、あまりにも理不尽に、そして絶望に満ちているわ」
23:46:26 (GM20) イヴ「それらを全て救いだすのなんて、不可能よ……」
23:46:28 (GM20) イヴ(……不可能だから、私はそんな手段をとらない)
23:46:30 (GM20) イヴ(過去の私も、救いの手を差し伸べられる事はなかったわ……)
23:46:33 (GM20) 白兎「複雑じゃのう……」
23:46:35 (GM20) イヴ「それでも……」
23:46:37 (GM20) イヴ「元凶である“冥竜神ジャルバ”の討滅は出来たのだから、あなたは時期に人間の姿へと戻るでしょうね」
23:46:40 (GM20) イヴ「静音さんも、もううさぎになる心配はなくなった」
23:46:47 (GM20) 浮かない表情をしていたイヴだが、優しく微笑んでみせた。
23:46:52 (GM20) イヴ「それだけでも、私は十分よかったわ……」
23:46:54 (GM20) イヴ「あなたも、もう私に付き合う必要もないわよ」
23:46:56 (GM20) イヴ「早く静音さんのもとへ戻ってあげなさい」
23:46:58 (GM20) 白兎「いや、まだいいかのう」
23:47:00 (GM20) イヴ「……そう」
23:47:02 (GM20) イヴ(……っ!?)
23:47:06 (GM20) ──その時。
23:47:08 (GM20) イヴはこの町に溢れる邪悪な気に気付く。
23:47:10 (GM20) これ程までに禍々しい力の源を、イヴはひとつしか知らない。
23:47:13 (GM20) イヴの表情がだんだん険しいものに変化していく。
23:47:18 (GM20) イヴ(……魔獣!!?)
23:47:20 (GM20) イヴ(それも……随分と派手に邪力を使っているわね……)
23:47:25 (GM20) 邪気の感じる方へと急ぐ。
23:47:27 (GM20) 魔獣と戦うための準備はまだしていない。
23:47:29 (GM20) それどころか、神と一戦交えた直後なので、力は大きく消耗している。
23:47:32 (GM20) 今、魔獣と戦っても、正直勝算はない。
23:47:34 (GM20) だが、イヴは嫌な予感がしていた。
23:47:36 (GM20) 例え戦わないとしても、偵察する事には意味がある。
23:47:40 (GM20) イヴ(邪力の行使が止まったわね……)
23:47:42 (GM20) イヴ(嫌な予感が、気のせいだといいのだけれど)
23:47:46 (GM20) それから数分で、邪力の発生源に到着する。
23:47:48 (GM20) そこに広がる光景は、あまりに悲惨なものだった。
23:47:52 (GM20) 白兎「なっ……なんじゃこれは……!?」
23:47:54 (GM20) イヴ(……魔獣の仕業ね)
23:47:58 (GM20) 死屍累々とした惨状が、ここが大量殺人現場である事を証明する。
23:48:01 (GM20) 魔獣は既に、この場を去った後のようだ。
23:48:03 (GM20) 多くの人々が、理不尽な力の前に成す術もなく、殺される。
23:48:06 (GM20) イヴの脳裏には、かつての記憶がフラッシュバックしていた。
23:48:13 (GM20) ──自身の眼の前で惨たらしく殺されていく、かつて大切だった人達。
23:48:18 (GM20) ──焼き払われた村の中で、必死にイヴを逃がそうとした両親。
23:48:23 (GM20) ──大事な人の悲鳴、喘ぎ声、断末魔。
23:48:30 (GM20) 彼女は失い続けた。
23:48:32 (GM20) 何度も何度も大切なものを奪われ、その度に絶望を味わった。
23:48:35 (GM20) メティア家を創設し黒幕となった彼女は、それから死体を見るのが日常になっていた。
23:48:38 (GM20) 絶望の果て、今度は絶望しない世界を実現するために、何人もの人間を容赦なくこの手で殺し続けた。
23:48:41 (GM20) どんな残虐な死体も、彼女は見慣れている。
23:48:49 (GM20) 大量の死体の中、一人の少女の遺体がイヴに目に飛び込んでくる。
23:48:52 (GM20) イヴは、その少女がこんな場所に居合わせた事を信じたくはなかった。
23:48:55 (GM20) ほぼ同じタイミングで見つけたのか、うさぎは急にイヴの頭から飛び降りて、その少女のもとへと駆け寄る。
23:49:00 (GM20) 白兎「静音えぇ!!」
23:49:02 (GM20) 白兎「しっかりするのじゃ、静音!!!」
23:49:06 (GM20) その少女は、うさぎの孫娘である静音だった。
23:49:08 (GM20) 見間違うはずもなく、静音だった。
23:49:10 (GM20) うさぎは何度も静音の名を呼び続けるが、その返事はかえってこない。
23:49:13 (GM20) どう見ても静音は遺体であり、返事など出来るはずがなかった。
23:49:18 (GM20) イヴ(また……奪われていくのね)
23:49:22 (GM20) 救える命など限られている。
23:49:24 (GM20) 助けられる人などそう多くはない。
23:49:26 (GM20) 正義のヒーローなんて、現れはしない。
23:49:28 (GM20) ならば、こんな絶望だらけの世界なんて、いっそつくりかえてしまえばいいのだ。
23:49:31 (GM20) こんな悲惨な事が起こらない、みんなが笑って過ごせる世界にしてしまえばいいのだ。
23:49:34 (GM20) 払った犠牲をも物ともしない程の理想郷を実現させてしまえばいいのだ。
23:49:37 (GM20) だから──。
23:49:41 (GM20) イヴ(──私の野望は、何も間違ってはいない……)
23:49:46 (GM20) イヴは無表情で、絶望に叫ぶうさぎへと歩み寄る。
23:49:50 (GM20) イヴ「静音さんは奪われ続けた……そしてついには、自身の命までもが無慈悲に奪われてしまったわ」
23:49:53 (GM20) イヴ「でも奪われたのは静音さんだけではないわ。あなたもでしょう」
23:49:56 (GM20) イヴ「この惨劇を見て、あなたはどうするの?」
23:49:58 (GM20) 白兎「わしは…………」
23:50:00 (GM20) 白兎「静音をこんな目に合わせた奴を許せないっ!!」
23:50:04 (GM20) それが、うさぎが絶望した果てに望んだ事だ。
23:50:06 (GM20) そして魔獣は、イヴにとっても邪魔な存在だった。
23:50:08 (GM20) 奇妙な事に、また利害が一致したのだ。
23:50:10 (GM20) うさぎがだんだん闇に染まっていく事に、イヴは気付いていた。
23:50:15 (GM20) イヴ「なら、敵は魔獣ね……」
23:50:17 (GM20) イヴ「魔獣と戦える権利を持つ者は、その資格を必要とするのよ」
23:50:20 (GM20) イヴ「あなたにはそれがないから、魔獣と戦う事すらできないわ」
23:50:23 (GM20) 白兎「なら、どうすれば…………」
23:50:27 (GM20) イヴは不敵に笑ってみせる。
23:50:29 (GM20) 魔獣を相手にする事すら物怖じしないその笑みからは、心強さを感じさせる。
23:50:34 (GM20) イヴ「だけど、私には魔獣と戦う権利があるわ」
23:50:36 (GM20) イヴ「そして私は、魔を断つ事を仕事とする退魔士よ」
23:50:38 (GM20) イヴ「ご指名とあらば、あなたの復讐のお手伝いをしてさしあげましょう」
23:50:41 (GM20) イヴ「もちろん、私が退魔士であるからには、対価を支払ってもらう事になるわ」
23:50:46 (GM20) 白兎「構わぬ、お主にしか頼めぬからのう……」
23:50:48 (GM20) 白兎「わしの復讐……お主に任せるぞ!」
23:50:50 (GM20) イヴ「ええ。任されたわ……」
23:50:55 (GM20) 魔獣と戦う……という事は、闇の計画に則り、退魔士としての顔だけではなく、冷酷な“黒幕としての彼女”が現れるという事だ。
23:50:59 (GM20) つまりこれは、悪魔との契約に近しいものだった。
23:51:03 (GM20) イヴ「そういう事なので、既に先着がいるのよ」
23:51:05 (GM20) イヴ「悪いけれど、あなたからの依頼は拒否しなければいけないわね」
23:51:10 (GM20) 背後に現れた円卓の騎士本部の本部員にそれだけ言い残し、この場を後にする。
23:51:13 (GM20) /
23:51:15 (GM20) ■□■ 邂 逅 フ ェ イ ズ ■□■
23:51:17 (GM20) 時間:30分[シーン:なし]
23:51:19 (GM20) 目的:PCが集合し、最新情報の入手および今後の相談をする。 
23:51:26 (GM20) ■□■ 連 絡 所 ■□■
23:51:28 (GM20) 連絡所行く人は宣言してください
23:51:30 (GM20) /
23:51:40 <ib_10> 行きます/
23:51:41 <Nagare_10> いきます/
23:51:43 <hikaru_10> いきます/
23:52:08 (GM20) ■□■ 邂逅フェイズ ■□■
23:52:08 (GM20) [順番]
23:52:08 (GM20) すでに到着:晃
23:52:08 (GM20) 到着した所:流
23:52:08 (GM20) いつでもどうぞ:ib
23:52:11 <GM20> /
23:53:20 <hikaru_10> 緋華琉「ねえ、本当に大丈夫?」
23:54:31 <hikaru_10> 「長いこと魔獣の相手してないからなー」といいつつかりんとうポリポリ/
23:57:38 <Nagare_10> 「よっこい、しょ」とどこから現れたか分からないが、流の姿は晃の前に。晃に気付くと「あ、初めまして。今日は宜しくお願いしますー」/